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アメリカの臨床心理学者のトマス・ゴードン博士が1962年に講座という形で始められました。当時のアメリカでは、両親そろった裕福な家庭から非行に走る子供達が増え、社会問題になり始めていました。ゴードン博士はカウンセラーとして、そういう子供達を立ち直らせることを仕事にしていましたが、子供達が良くなったと思って家庭に戻すとまた問題を起こしてしまうことが多く、根本的な解決には親を教育訓練する必要があると実感し、「P.E.T.」(Parent Effectiveness Training)……「ゴードンメソッド・親業」を考え出したのです。ゴードン博士
1997年~1999年まで、毎年ノーベル平和賞にノミネートされていました。
1999年アメリカ心理学財団よりゴールドメダル賞を受賞。
2002年に亡くなりました。 |
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Q2 |
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“ゴードン・メソッド”の土台になっている理論はなんですか? |
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臨床心理学、発達心理学、教育学など、いわゆる行動科学の研究成果を基礎にしています。しかも、特別な知識や教育をもたない、どんな人にでも身に付けることができるように、大変わかりやすく工夫されています。 |
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現在、ゴードン・メソッドを提供する親業訓練協会の顧問をしている近藤千恵が、1977年に「P.E.T.」の本を翻訳し、「親業」という名前をつけ日本に紹介しました。また、近藤自身もアメリカでゴードン博士の講座を受け、教える資格も取得しました。この本が出版されると、問い合わせが殺到し、日本でも講座をとの声に押され、1980年に親業訓練協会が設立されました。派手な宣伝活動はしていませんので、草の根的に人から人へ伝えられ広がり、現在では500名以上のインストラクターが日本全国におり、12万人以上の方が受講されています。 |
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もっとも基本的な「各種一般講座」は1週間に1回、3時間の講座を7~8回で学びます。内容は、「相手の気持ちを受け止める聞き方」「私の気持ちを上手に伝える語り方」「対立を解決する方法」の三つの柱があります。理論もわかりやすく学びながら、ロールプレイ(役割演技)を交えて親、教師、上司になったり、子ども、生徒、部下になったりして体験を積み重ねていきます。この体験学習がゴードン・メソッドの特色です。 |
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「ゴードン・メソッド」のプログラムは親子関係だけでなく、あらゆる人間関係に有効です。「自己実現のための人間関係講座」、教師と生徒の関係に焦点を当てた「教師学講座」、介護者と患者の関係に焦点を当てた「看護ふれあい学」などがあります。また、6時間という短時間でメソッドを体験できる「ゴードン博士のコミュニケーション講座」もあります。 |
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インストラクターにご連絡くだされば、講座日程などの資料を送らせていただきます。
または、親業訓練協会にご連絡くだされば、地元のインストラクターの連絡先や講座や講演の案内、関連図書の情報などがもらえます。 |
また、コミュニケーションをテーマとした講演会をご希望の方はご連絡ください。講演会講師として、1時間~2時間の講演を承ります。
<主な演題>
・ガミガミ子育てにさようなら ~ゴードン博士の親業に学ぶ~
・ヒューマンエラーを防ぐコミュニケーションの極意
・ヒヤリ・ハットが報告しやすい職場を作る極意
・医療の現場に生かすコミュニケーションの知恵
・介護は解語から ~コミュニケーションが介護を変える~
・報告、連絡、相談がしやすい職場を作るコミュニケーション
・元JAL客室乗務員が伝授するマナーとコミュニケーション |
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